科学大予測
世界が変わる12の出来事

SCIENTIFIC AMERICAN編集部
201009

日経サイエンス 2010年9月号

12ページ
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 科学は宇宙とそこにおける人間の位置づけに関する私たちの概念を変え,制御できない変化に対処するのを助けてくれる。相対性理論や自然選択説,微生物病原説,地動説などは,私たちの知的・文化的な世界観を一変した。同じことが,インターネットから形式論理,農業,車輪といった多様な発明についてもいえる。
 未来にはどんな劇的な出来事が待ち構えているのか? この記事では12の出来事について考察し,それらが2050年までに現実になる見込みを評価した。うちいくつかは,生物の大量絶滅を引き起こす小惑星衝突,人間に戦争を仕掛けてくるコンピューター,フランケンシュタインの怪物など,かねて想像されてきたディストピア(暗黒郷)を思わせる。
 しかしよく考えると,多くの出来事は予想通りには展開しないことに思い当たる。それどころか,ある人にとっては期待外れで背筋の寒くなるような出来事が,別の人には面白くて希望に満ちたものに思える例もあるだろう。確実なのは,以下の出来事はどれも,私たちが自分自身についてどう考え,どう生きるかを,根本的に変えてしまうパワーを持っているということだ。
 取り上げた12の出来事は;
クローン人間の誕生/余剰次元の発見/地球外知的生命体の検出/核戦争/小惑星衝突/致命的パンデミック/生命の創出/室温超電導体/自我を備えた機械/極域のメルトダウン/米国西海岸の地震/核融合エネルギー