対談「身近な植物の意外な戦略」

多田多恵子(植物生態学者)
茂木健一郎(ソニーコンピュータサイエンス研究所)
201009

日経サイエンス 2010年9月号

10ページ
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コンテンツ価格: 713

 カタバミ,ツタ,クスノキ,アジサイ……道端や公園でよく見るおなじみの植物に,こんなに面白い一面があったとは! 
 今号の対談では,一般向けの植物観察会や著書でもおなじみの植物生態学者,多田多恵子さんと,聞き手の茂木健一郎さんが,東京・文京区の東京大学から小石川植物園までお散歩。道端や庭先にある木々や草花について,多田さんに解説して頂いた。
 クスノキの葉脈の付け根が,プチッと小さく膨らんでいるのはどうして? ツタはどうして壁があることがわかるのだろう? ナツメの葉を噛むと何が起こる? おなじみの植物の意外にしたたかでたくましい素顔が見えてくる。人間は自分の都合で自然にさまざまに手を加えてきたが,案外それを逆手にとって,下克上する植物もいるようだ。
 東京大学出身のお2人にとって,このあたりはおなじみの場所。ゴール地点の小石川植物園には,茂木さんが学生時代からいつも訪れていた,お気に入りの場所があるという。時々昔にタイムスリップしながら,懐かしい場所の新たな一面を発見する2時間の小さな旅をレポートする。