ハッカーが狙う大停電

D. M. ニコル(イリノイ大学)
201110

日経サイエンス 2011年10月号

7ページ
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福島第1原子力発電所の事故で首都圏は今春,計画停電が実施され,数多くの都市が真っ暗になり,多くの人の生活に支障が出た。米国などでも大停電の発生が懸念されている。ただし,想定される原因は地震による原発事故ではなくテロだ。私たちはハッカーというとネット社会の犯罪のようにとらえがちだが,電力網の制御もコンピューターとネットによっており,ハッカーが介入して大停電を起こす恐れは十分あり得る。米国では実際,とある原発の安全システムが破壊されたことがある(幸い,原発は停止していた)。CIAの職員が暴露したところでは,海外のいくつかの都市ではハッカーが停電を引き起こした例もあるという。