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第46回 遺伝子改変マウスで人間のこころを探る:宮川 剛

詫摩雅子(日本科学未来館)
201502

日経サイエンス 2015年2月号

4ページ
( 1.5MB )
コンテンツ価格: 509

特定の遺伝子を働かないようにしたマウスで
遺伝子の働きが脳と行動にどのように影響しているかを調べる
いずれ人間の個性や性格も明らかになるかもしれない


マウスでヒトの病気を調べることは可能か。2013年“poor” と断じられたモデルマウスの有用性を,2014年に“great” と逆転し,マウス研究者たちの熱い視線を浴びたのが,藤田保健衛生大学の宮川剛だ。2014年8月4日付の米国科学アカデミー紀要に,「炎症性疾患のモデルマウスの遺伝子発現はヒト疾患のそれをよく反映する」と題した論文を発表。前年に発表された論文のタイトルをそのまま,ただし“poorly mimic”(ほとんど反映しない) とされていた部分を“greatly mimic”(よく反映する)とひっくり返して世に問うた。 (文中敬称略)

論文は大きな反響を呼んだ。Science誌は「炎症論争に再点火」と題した解説を掲載。宮川のもとには世界中のマウス研究者から次々と激励のメールが舞い込んだ。「こんなことは初めて」と宮川は言う。