記念対談 科学の発想・科学の表現(上)
「知の冒険」が生むストーリーを追え!

高村 薫×佐藤勝彦
200111

日経サイエンス 2001年11月号

10ページ
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科学の発想・科学の表現(上)
「知の冒険」が生むストーリーを追え!
 
 高度に発達した現代の科学は,いまや一般人の理解や想像の及びにくい世界に入り込みつつある。私たちは最先端の科学とどう向き合えばいいのか。科学者たちは自らの発想をどう表現して市民に伝えていくのか。本誌を創刊時から定期購読している直木賞作家・高村薫氏が,宇宙論の第一人者・佐藤勝彦東京大学教授と語り合った。

おもなテーマ
・私が科学を読み続ける理由
・日常を超えた物理学の「発想」をどうとらえるか
・「知の冒険」についていく
・理解には「積み重ね」が必要なのだろうか?
・「面白さ」をどう表現するか
・科学者が自ら語りかける
・「知って何になる」が私たちの動機ではない
・「難しくても面白いこと」がある。
 
人間のものとしての物理学(高村薫さんの書き下ろし)

物理の話題の理解には積み重ねが必要だろう。
しかし 私たちは実利的な意図があって科学を読んでいるのではない。
「知の冒険」のストーリーにひきつけられるのだ。


新仮説を提出するという冒険を繰り返しながら科学は一歩ずつ進んできた。
私たちにはそのストーリーを生き生きと伝える表現が求められているのだろう。


日経サイエンス2001年12月号に「(下)純な心で「知のストーリー」を読み解け!」 を掲載