特集:発見の科学


200205

日経サイエンス 2002年5月号

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 「風が吹けば桶(おけ)屋がもうかる」とは,落語に限った話ではない。一見すると何の脈絡もない物事のなかに“隠れた法則”や相関関係が見つかることは,現代社会でもよくある。1990年代半ば以降,データマイニングと呼ぶ情報処理の手法が急進展し,「金曜日には紙おむつと缶ビールをまとめ買いする女性客が増える」といった意外な知識や法則が続々と見つかっている。
 その原動力になったのが,大容量記録媒体の開発や演算処理の高速化といった情報技術(IT)の革新だ。記録媒体のコストが急速に下がった結果,数百ギガ(1ギガは10億)?数テラ(1テラは1兆)バイトといった大容量記憶装置を備えたコンピューターが当たり前になってきた。そこに膨大なデータを蓄える「データウエアハウス(データ倉庫)」が産業として離陸し,企業の経営戦略の立案などに使われ始めた。