特集: DNAチップで医療はここまで変わる

S. H. フレンド
R. B. スタウトン
200206

日経サイエンス 2002年6月号

8ページ
( 2.2MB )
コンテンツ価格: 600

 わずか1?数cm四方のDNAチップ。この小さな基板に数千から1万もの遺伝子がびっしりと配置されている。DNAチップに組織や細胞から採取したサンプルを垂らすとチップ上のDNAとサンプルのDNAが結びつき,遺伝子が検出できる仕組みだ。
 この技術は当初,特定の遺伝子の有無を調べるために使われていた。最近では,どの遺伝子がどの程度活性化されているかを調べ,病気にかかわるタンパク質が体内でどれくらい作られているかを知る診断用の道具として注目されている。現時点では価格やサンプルの作製技術など課題も多いが,近い将来,医療機関で検査用に本格的に導入されるのは確実とみられる。
 平均的な治療法をすべての人に適用するような画一化された医療の時代は終わり,ひとりひとりの患者の遺伝子情報に合わせたテーラーメード医療の時代が近づいている。