スペシャル対談 茂木健一郎の科学のクオリア
「海の生き物の心を読む」

中村宏治(水中写真家)
茂木健一郎(ソニーコンピュータサイエンス研究所)
201005

日経サイエンス 2010年5月号

12ページ
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 「魚だって,警戒すると上目遣いになるし,わからない時は首をかしげる。僕らと共通のボディランゲージが沢山あります」。水中写真家の中村宏治氏はこう話す。45年間海に潜り続け,数々の海の生き物をカメラに収めてきたが,「撮影は全体のごく一部。むしろ相手の気持ちを読んで,駆け引きをしながら,いい位置に入れるように持っていくのが仕事」だという。
 脳科学者の茂木健一郎氏がそんな中村氏の撮影拠点である伊豆のスタジオを訪れ,そんな海の生き物たちとの駆け引きについて聞いた。大西洋のマッコウクジラの撮影では間一髪で危機をから逃れ,インドネシアでは人間の習性を知って学習してしまった賢いタコに口あんぐり。19年にわたって見続けてきた佐渡島のコブダイの私生活(?)や,海外のドキュメンタリー映画で有名になったムラサキダコの見事な戦略など,中村氏が間近で見てきた海の生き物の生態は,驚きに満ちている。
 海の生き物たちの躍動を,ページを倍増し,中村氏自身が撮った写真を満載したスペシャル版でお伝えする。