しなやかなタンパク質

A. K. ダンカー(インディアナ大学)
R. W. クリワッキ(セント・ジュード小児病院研究所)
201107

日経サイエンス 2011年7月号

8ページ
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 タンパク質は種類の異なるアミノ酸がいくつもつながってできた大きな分子で,その鎖が特定の形に折りたたまれている,と考えられてきた。実際,タンパク質分子の形(立体構造)が崩れると,機能を果たさなくなる場合が多い。ところが近年の研究で,数多くのタンパク質が完全な折りたたみ構造を作ることなく仕事をこなしていることが明らかになってきた。むしろ,この融通無碍な“しなやかさ”が重要なようだ。