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海外旅行をして時差ぼけに悩まされる人は多い。飛行機で一気に数千km移動すると,現地の昼夜のサイクルと自分の身体のリズムが合わなくなるのが原因だ。しかし,私たちは明暗を感じる器官を持っており,その働きで身体のリズムを調整することで時差ぼけが解消される。明暗を感じる器官は多くの動物が持っていて,例えばスズメは脳の中の特定の細胞が,オタマジャクシは皮膚の色素細胞がそうした役割を担う。では私たち哺乳類は? 1つの手がかりは一部の失明者が光を感じて瞳孔が収縮すること。盲目マウスを用いた動物実験などの研究が進んだ結果,私たちの眼球には物を見る以外の目的で光を感じている細胞があることがわかった。