水害を防ぐために


201204

日経サイエンス 2012年4月号

30ページ
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【収録記事】
異常気象に強い都市」,J. A. ケアリー,2012年4月号。
大都市水害に立ち向かう」,M. フィシェッティ,2014年2月号。
都市洪水からあなたを守る 超精密ハザードマップの試み」,L. ドゥエナス=オソリオ/D. スブラマニアン/R. M. スタイン,2019年1月号。
都市洪水を防ぐ 中国『海綿城市』」,E. ギース,2019年3月号。

 今年2019年は猛暑に続き大型の台風が相次いで襲来し,大きな被害が出た。激化する極端気象の背景には地球温暖化による気候変動があり,このままでは尊い人命と財産が脅かされる一方だ。新たな防災策が求められている。

 「異常気象に強い都市」は,米国の州や市が取り組み始めたインフラ改修事業をリポート。暗渠となっていた川を元に戻して豪雨を吸収できるようにしたアイオワ州ダビューク市の例など,地域の事情に即したプロジェクトに解決の糸口を求めることができる。
 「大都市水害に立ち向かう」はハリケーンによる水害が増えている大都市ニューヨークで進む抜本的な防災対策を紹介。防潮堤の建設や侵食された海岸の再建のほか,ハイウェイへの防水壁の設置,地下街を水没から防ぐ遮水構造などの計画は他の大都市でも参考になるだろう。
「都市洪水からあなたを守る 超精密ハザードマップの試み」はテキサス州ヒューストンがテスト中の新しいリスクマップに関する記事だ。市の全域を1億個以上の小さなセルに分割して浸水などのリスクを示し,避難が必要な人だけが有効に退避できるようにして混乱を防ぐ。
 「都市洪水を防ぐ 中国『海綿城市』」はコンクリート製の防災インフラだけに頼るのではなく,氾濫原や湿地を生かし水没公園を設けるなど,都市に緑のインフラを設けて水害に強くするアプローチを紹介。中国で「海綿城市(スポンジシティ)」と呼ばれるこの種の手法は,より強靭でしなやかな防災対策として注目されている。

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期間限定セット価格:306円 2019年12月24日18:00まで