特集:ニュートリノ物理学
CPの破れとマヨラナ

中島林彦(編集部)
協力:川崎雅裕
横山将志(ともに東京大学)
201308

日経サイエンス 2013年8月号

9ページ
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 ヒッグス粒子の発見によって,素粒子物理学の標準モデルが存在を予想するすべての素粒子がそろった。ただその中で,まだ素性よくわかっていないものがある。どんな物体でも素通りする幽霊のようなニュートリノだ。ニュートリノは質量が極端に小さいなど未解明の謎がいくつもある。その謎解きのキーワードがCPの破れ(CP対称性の破れ)とマヨラナ粒子だ。日本で進んでいるT2K実験やカムランド禅実験によって,こうしたニュートリノの謎が解ければ,宇宙における物質と反物質の不均衡の謎を解くための有力な手がかりも得られる。