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匂いに結びついた記憶は他の記憶よりも強い場合がある。匂いと記憶の間に見られるつながりはアリストテレスが紀元前4世紀に指摘しているが,近年の心理学や脳科学の研究によって詳細が明らかになってきた。想起される視覚的記憶のほとんどは10代や20代前半の出来事なのに対し,匂い関連の記憶の多くは6〜10歳の昔に由来している。また,嗅覚の衰えは認知力低下の兆しであると考えられ,記憶の喪失を加速している可能性もある。