動き出す自閉症治療

N. ランジ(ハーバード大学)
C. J. マクドゥーグル(マサチューセッツ総合病院)
201404

日経サイエンス 2014年4月号

7ページ
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 他者とのコミュニケーション能力に欠けるなどの特徴がある自閉症。子どもが自閉症と診断される親は,米国で毎年何千人にものぼっている。自閉症のメカニズムは未だ不明で,完治させる手段は見つかっていないものの,長期的な効果が見込める新たな治療法が登場し,この病気への新しいアプローチが確立しつつある。最も重要なのは,自閉症であることを早期に発見すること。そして,認知行動療法といわれる社会性を高めるための治療を施すことが有効だ。治療効果をさらに高める薬物として,脳ホルモンであるオキシトシンが有望とみられており,米国ではオキシトシンを経鼻投与する臨床試験が始まっている。