特集:異端の太陽系外惑星
エクソムーン
系外衛星を探せ

L. ビリングズ(ジャーナリスト)
201405

日経サイエンス 2014年5月号

8ページ
( 2.0MB )
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 ケプラー宇宙望遠鏡は数多くの太陽系外惑星を発見しているが,その多くは木星や海王星のような大型ガス惑星で,生命が住むには適さない。しかし,太陽系の巨大ガス惑星と同様,はるか彼方の系外惑星も大型衛星を持つ可能性がある。もしそうなら,生命に適した環境として宇宙で最も一般的な場所は惑星ではなく,実はこうした衛星なのかもしれない。手がかりはやはりケプラー望遠鏡の観測データだが,データに表れる系外衛星(エクソムーン)の痕跡は極めてかすかだと考えられる。ならばと,研究者有志が一般の人々の支援を得て,強力なコンピューターシステムを整備,データの海の中から系外衛星を探索するプロジェクトをスタートさせた。