超深海探査へゴー!

M. シュロープ(フリーランスライター)
201405

日経サイエンス 2014年5月号

10ページ
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 深海探査は日本が世界をリードしてきた分野だが,近年は米国なども意欲的だ。近く米国の無人潜水艇「ネーレウス」がニュージーランド沖のケルマデック海溝(深さ1万m)を探査する。ビデオ撮影からサンプル採取まで,現在のところ最も多彩な探査機能を備えたハイテク機だ。奇妙な新生物の発見などが期待されるが,深海探査の意義はもっと広い。巨大な水圧を生物がどう生き延びているのか,生命誕生の場は海溝の底だったのか,巨大地震や津波を起こすメカニズムは何かなど,重要なテーマが目白押しだ。深海生物に見つかった化合物にはタンパク質の構造を安定化するものがあり,アルツハイマー病の治療薬につながると期待する研究者もいる。未探査の超深海は地球に残る大きなフロンティアだ。