特集:記憶の謎に迫る
脳指紋は語る

中島林彦(編集部)
協力:柿木隆介(自然科学研究機構生理学研究所)
平 伸二(福山大学)
201409

日経サイエンス 2014年9月号

5ページ
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コンテンツ価格: 500

 本当は知ってるのに,とぼけて知らないふりをする犯人からいかに真実を引き出すか。その手段の1つがポリグラフ,いわゆる「うそ発見器」だ。心拍や呼吸,発汗に関係する皮膚の電気抵抗などの変化から心の動きを読む。こうした生理的反応の変化をもたらすもとは脳の活動。ならば脳の動きを調べれば,より精度が高い情報が得られるのではないか? 実際,脳は外部から刺激を受けると無意識下で記憶と照合し,過去に体験したことの情報が,受けた刺激の中に含まれていると認識すると,特定の脳波パターンを誘発する。最もよく知られているのが「P300」,別名「脳指紋」と呼ばれる脳波パターンで,犯罪捜査への応用を目指した研究が進んでいる。