伝承を活かす
リバース薬理学の挑戦

B. ボレル(サイエンスライター)
201410

日経サイエンス 2014年10月号

7ページ
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 実験室で化合物を選抜し,動物で安全性を評価してからヒトでの臨床試験に進む──という在来の創薬手法は成功率が低く,おカネがかかりすぎて壁に突き当たっている。そこでまったく異なる方法が試されるようになった。伝統的な薬草の効果を科学的な調査で評価し,最も有望なものを研究室で分析,有効成分を突き止めて製剤化する。この逆転の発想により,マラリアの有力な治療薬が生まれようとしている。