不都合な氷 メタンハイドレート

L. マーゴネリ(著作家)
201501

日経サイエンス 2015年1月号

9ページ
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 メタンが氷に封じ込められた形で海底に存在するメタンハイドレート。その資源量は膨大で,石炭・石油・天然ガスなど既知の化石燃料の総埋蔵量を上回るという推定もある。日本は世界に先駆けてメタンハイドレートの海底からの試掘に成功し開発競争をリードしているが,この「宝の山」には懸念も付きまとう。海水温が上昇すればハイドレートからメタンが流出して大気中に達し,地球温暖化を加速する恐れがある。また,ハイドレート鉱床が地震でかく乱されることで,急膨張して津波を引き起こすことが心配されている。ハイドレートはどのようにして形成され,どんな性質を持っているのか,その正体を見極めるための研究が進んでいる。