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原子力発電所の再稼働をめぐって,巨大噴火のリスクをどう評価するかが議論になっている。日本では1万年に1回の頻度で,国土のかなりの部分を火山灰で覆うほどの巨大噴火が起きている。こうした噴火が起きると,日本は滅亡の危機に瀕することになるので破局噴火とも呼ばれる。破局噴火は火山学ではカルデラ噴火と呼ばれるタイプ。最終段階では直径10kmを超えるリング状の火口から膨大な量のマグマが一気に放出され,大火砕流が全方位に流れ出て,幅広い範囲を焼き尽くし,火山灰で埋める。直近は7300年前に九州南方の島で起きた「鬼界カルデラ噴火」で,地質調査やシミュレーション研究から,当時,どのようなことが起きたのかが浮かび上がってきた。