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ティラノサウルス・レックス(T. レックス)は1世紀以上前に化石が発掘されて以来,恐竜界の王者だ。その半面,この巨大肉食獣のグループがいつ,どのような種から進化したのかは謎のままだった。それが近年,新たに発見された化石によって解明の手がかりが得られた。ティラノサウルス類はその進化史の大部分において,人間サイズの目立たない肉食動物であり,専門家が予測していたよりもはるかに多様で,実に風変わりな解剖学的特徴を持つ種もいたことがわかった。T. レックスは1億年以上に及ぶティラノサウルス類の歴史の中で最後の数百万年間繁栄し,6600万年前の小惑星衝突で滅んだ,いわばティラノサウルス類の最後の生き残りだった。