フロントランナー 挑む
第53回 渋滞学で現代文明に向き合う:西成活裕

池辺豊(日本経済新聞シニア・エディター)
pdf_noimage.jpg

日経サイエンス 2015年9月号

4ページ
( 1.9MB )
コンテンツ価格: 509

渋滞や混雑がない世の中の実現を夢見て
応用数学の成果を基盤とする日本発の新たな学問「渋滞学」を創始
活躍の場は道路交通から鉄道,航空へと大きく広がる

人,モノ,情報があふれ,ときに不愉快な渋滞が起きてしまうのは現代文明の特質であり,損失でもある。西成活裕は新しい学問分野「渋滞学」を提唱,どうすれば渋滞や混雑がない世の中を実現できるか模索している。(文中敬称略)

きれいにそり上げたスキンヘッドに濃い眉毛と口ひげ──。印象的な風貌で弁舌さわやかに論じるので,テレビのバラエティー番組などでは引っ張りだこだ。講演依頼は年間50〜70件。週1回のペースで1日2件ということもある。
研究室は東京大学の駒場第2キャンパスと本郷キャンパスにあり,現在23人が所属。学生は14人,社会人が9人と社会人が多いのが特徴で,証券会社を辞めて飛び込んできたメンバーもいる。居室にはビートたけしとの共演を記念するツーショット写真が飾られている。人と車と物流と,効率の良い仕事の進め方の4つを研究の柱に据えている。