特集:ビッグサイエンスを問う
疫学の手法で殺人を減らす

R. ゲレーロ・ベラスコ(コロンビアのカリ市の市長)
201601

日経サイエンス 2016年1月号

5ページ
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 疫学で使われているデータ解析手法を応用して,暴力犯罪の根本的原因と最善の対策を明らかにすることができる。南米コロンビアのカリ市はこの方法によって,人口10万人あたり124人だった殺人事件の犠牲者をわずか3年で同86人に減らした。同国の首都ボゴタでは9年間で同80人から20人に減った。銃と酒に関する法規制が不可欠だった。警察の影響力を強め,若者に社会的活動の場と仕事を与えることも重要だった。現在,中南米の多くの都市が定期的に会議を開いて犯罪データを解析し,対策を計画し,その効果を評価している。