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宇宙を満たす太古の光である宇宙マイクロ波背景放射(CMB)には,謎の領域「コールドスポット」が存在する。温度が異常に低い領域だ。コールドスポットの方向に巨大な低密度領域「スーパーボイド」が存在すれば,コールドスポットを説明できる可能性がある。スーパーボイドを通過するCMB光子はいわゆる積分ザックス・ウォルフェ(ISW)効果によってエネルギーを失い,その温度が下がるだろう。このISW効果は宇宙が加速膨張しているために生じる。最近,コールドスポットの方向に差し渡し18億光年のスーパーボイドが発見された。このスーパーボイドがCMBのコールドスポットの原因かどうかを判定するにはもっと多くのデータが必要だ。