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2015年にノーベル賞を受賞した梶田隆章博士は,ニュートリノに質量があるために生じる「ニュートリノ振動」の発見で知られるが,現在は東京大学宇宙線研究所長としてニュートリノはもちろん,重力波や宇宙線,暗黒物質などの様々な宇宙・素粒子関連プロジェクトに関わっている。宇宙と素粒子には強い結び付きがある。例えば宇宙における物質と反物質の不均衡は大きな謎だが,謎解きのカギはニュートリノにおける粒子と反粒子の振る舞いの違いにあるとみられ,天文観測で存在が明らかになった暗黒物質の正体は新タイプの素粒子だと考えられている。日経サイエンス創刊45周年の記念インタビューとして梶田博士に宇宙・素粒子研究の将来展望を聞いた。