特集:時空と量子もつれ
ワームホールと量子もつれ
量子時空の謎

J. マルダセナ(プリンストン高等研究所)
201701

日経サイエンス 2017年1月号

8ページ
( 2.8MB )
コンテンツ価格: 600

 量子物理学の法則によると,距離を隔てた2つの物体が「量子もつれ」という関係になる場合がある。両者を物理的に結びつけているものが存在しないにもかかわらず,一方に対してなされた行為が他方に影響する。一方,時空の幾何構造を記述する一般相対性理論の方程式は「ワームホール」の存在を許す。時空のなかで離れた2つの領域を結ぶ“近道”のようなものだ。これら2つの現象が実は等価である可能性が示された。この等価性は「時空の量子論」を打ち立てるためのヒントになる。