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第69回 ES細胞から腸をつくる 子どもの治療めざす:阿久津英憲

西山彰彦(日本経済新聞科学技術部)
201706

日経サイエンス 2017年6月号

4ページ
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コンテンツ価格: 500

ヒトの胚性幹細胞(ES細胞)を樹立
微小な小腸などを作り出した
基礎研究から創薬,治療への応用を探る

 ピンク色の培養液の中をクラゲのように漂う物体――。ヒトの胚性幹細胞(ES細胞)からできた小腸と同様の機能を持った「ミニ腸」だ。潰瘍性大腸炎やクローン病といった腸の難病の原因解明や,治療法の開発に道を開く成果として,世界の注目を浴びた。日本はヒトES細胞の臨床応用で海外に後れをとるが,阿久津英憲は巻き返しを狙っている。 (文中敬称略)