特集:インフレーション理論の現在
小松英一郎が語る 絞られてきたモデル

中島林彦(日本経済新聞)
協力:小松英一郎(独マックス・プランク宇宙物理学研究所)
201706

日経サイエンス 2017年6月号

12ページ
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コンテンツ価格: 700

誕生直後に宇宙が急膨張したとするインフレーション理論は宇宙最古の光,「宇宙マイクロ波背景放射」の全天観測によって検証が進んでいる。独マックス・プランク宇宙物理学研究所の小松英一郎所長は,この研究の流れを生み出した探査機WMAPのデータ解析で中心的役割を果たした。インフレーションのモデルは多数提唱されているが,小松博士によると,有力なモデルの多くは淘汰され,最初期のモデルが改めて脚光を浴びている。現在,インフレーションで生じたと考えられる原始重力波の探索が進んでおり,その結果でモデルの正しさが試されることになる。