特集:ブラックホールをあぶり出せ
放浪するブラックホールを探す

中島林彦(日本経済新聞)
協力:岡 朋治(慶應義塾大学)
201708

日経サイエンス 2017年8月号

10ページ
( 3.3MB )
コンテンツ価格: 713

 天の川銀河には太陽の数倍?数十倍の質量を持つブラックホールが1億個以上存在するとみられる。うち少数は普通の星と結びついた連星でX線などを出しているが,多くは単独で宇宙を放浪していると考えられる。そうした単独ブラックホールは検出が難しいとされていたが,星間分子雲の動きを電波で観測することで,その存在をあぶり出せることがわかった。天の川銀河中心領域の星間分子雲の電波観測では,太陽の10万倍の質量を持つ大型ブラックホール候補の天体も見つかった。電波は重力波とともにブラックホール探索の新たなフロンティアとして発展が期待できる。