特集:分断の心理学
科学的思考を阻むバイアス

D. T. ケンリック
A. B. コーエン
S. L. ニューバーグ
R. B. チャルディーニ(いずれもアリゾナ州立大学)
201904

日経サイエンス 2019年4月号

6ページ
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 科学的思考はしばしば好悪がないまぜになった反応にあう。確かな根拠に基づく研究結果にしかるべく耳を傾けてもらうには,事実を繰り返し示すだけでは不十分だ。人間には合理的な意思決定なしですまそうとする性癖があるので,むしろ逆効果になることすらある。人は誰しも,手っ取り早い思考法に頼り,既有の考えを強め,自分が属する様々な集団の仲間からの圧力に屈する傾向がある。そうした傾向に対抗するための戦略が,思考パターンを研究する心理学者によって考案された。