特集:格差を科学する
不平等が蝕む健康

R. M. サポルスキー(スタンフォード大学)
201905

日経サイエンス 2019年5月号

6ページ
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 経済格差は健康の悪化と短命につながる。ただし,その理由は単に医療サービスを受けられないことや栄養不良ではない。貧富の差が大きいと慢性のストレスによる身体各部の劣化が激しくなることが,近年の研究で示された。そうした心理的ストレスは3つの道筋で身体に打撃を与える。炎症の継続,染色体を保護しているテロメアという部分の損傷,脳領域の障害だ。