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哺乳類や魚類など現生動物の共通祖先となる最初の左右相称動物が登場したのは,生命が爆発的な進化をした古生代カンブリア紀だとされる。しかしカンブリア紀最初期の赤道域付近においては,そうした動物がすでにかなり多様性を持ち,大型化していたことが,当時の海底に刻み込まれた動物の活動の痕跡である「生痕化石」からわかってきた。そこでカンブリア紀の前のエディアカラ紀の赤道域の海底の地層を調べたところ,当時,すでに左右相称動物が登場していたことを示す生痕化石が見つかった。赤道域においては,生命の爆発的な進化の“助走”がエディアカラ紀から始まっていたようだ。