特集:真実と嘘と不確実性
数学は発明か発見か

K. ヒューストン=エドワーズ(オーリン工科大学)
201912

日経サイエンス 2019年12月号

6ページ
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 数学が扱っている対象は実在するのか,それとも純然たる想像の産物なのか? この問題について,数学者は2つの相容れない見方を同時に抱くことが多い。例えば素数は互いに驚くべき関係を持っており,現在も新たな関係性の発見が続いている。そうした予想外の眺望を探る余地があるということは,数学が扱う対象が人間とは独立に存在しているという考え方を支持する。しかし数学の対象が実在であるなら,誰もそれを見ることも触ることもできないのはなぜなのか? 数学者はこうした疑問から,数学的対象の世界は実は作り事であるという見方を受け入れることにもなる。