フロントランナー挑む 第105回
新たな光イメージング法を生物学や医学に応用へ:合田圭介

永田好生(日本経済新聞シニアライター)
202009

日経サイエンス 2020年9月号

4ページ
( 1.6MB )
コンテンツ価格: 509円 (10%税込)

革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)で計画責任者に抜擢され
光イメージングで様々な細胞を高速識別する計測技術の実現を目指す
素粒子物理から生体現象までの幅広い知識と行動力が独創的成果を生む


 重力波の検出に取り組んでいた大学院生が,希少な細胞を自動で選別する技術開発の研究リーダーに――。様々な科学の領域が細分化し高度に専門化している現代で,分野にとらわれずに成果を出し続けている研究者がいる。東京大学大学院理学系研究科教授の合田圭介だ。高校を卒業した後,単身米国に渡って研究者としての腕を磨いてきた。「ほかの人とは違う研究をやる」ことを目標に掲げて実践している。(文中敬称略)