フロントランナー挑む 第112回
新型コロナの謎に迫る決断力と機動力の免疫学者:岩崎明子

滝順一(日本経済新聞編集委員)
202104

日経サイエンス 2021年4月号

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新型コロナウイルスや治療法の研究で成果を上げる米名門大学教授
世界で活躍する科学者を夢見て10代で単身留学
果敢な行動力でパンデミックの克服を目指している

 岩崎明子は米エール大学で免疫学の研究室を主宰する。「女性が世界に羽ばたく科学者になる道が日本では塞がれているのではないか」。そう考えて高校を中退し単身で海を渡った。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が出現すると直ちに研究室の全資源をこのウイルスの研究に投入。正体の解明や治療法の探索に挑んでいる。(文中敬称略)
 岩崎の反応は素早かった。2019年末に中国で未知の感染症の流行が確認された。周囲では「米国は大丈夫」などと楽観論がささやかれる中,「そんなことを言っている場合ではない」と研究室の態勢を2020年初めから大きく変えることを決めた。