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もっと知りたい!2020年ノーベル賞( 2020-10-12 )
 2020年のノーベル賞が発表された。本誌掲載記事から,受賞テーマに関する解説を選んでお届けする。

 物理学賞はブラックホールに関連する研究でロジャー・ペンローズ,ラインハルト・ゲンツェル,アンドレア・ゲズの3氏に贈られる。ペンローズの受賞業績はブラックホール形成についての理論研究で,本誌にはまさに「宇宙の謎“ブラック・ホール”」と題する記事を寄稿している。また,情報パラドックス問題などブラックホールと量子力学に関する謎についてホーキングと見解を戦わせた「ホーキングvs.ペンローズ-時空の本質をめぐる論争」も読みごたえのある内容だ。ペンローズはまた,数理物理学とは少し趣の異なる分野でも優れた業績を残している。本誌に連載された「マーチン・ガードナーの数学ゲーム」から「ペンローズの非周期的タイル張り」を読み返すと,その一端に触れることができる。
 一方,ゲンツェルとゲズの受賞業績は天の川銀河の中心に大質量ブラックホールが存在する可能性を観測で示したこと。これについては,ゲンツェルが共著した「銀河系の中心で何が起こっているか」がおすすめだ。

 化学賞は本命視されていた遺伝子編集ツールCRISPR/Cas9(クリスパー・キャスナイン)の開発でエマニュエル・シャルパンティエとジェニファー・ダウドナに贈られる。この技術の名称は広くおなじみになったが,具体的に何がどう働いてDNAを切り貼りしているのか説明できる人は多くないのでは? その仕組みをきちんと把握するには「ゲノム科学を変えるCRISPR」にある解説が好適だろう。品種改良や医療へのインパクトを扱った記事としては「CRISPRと『組み換え』作物 バイオ農業の行方」や「聴こえてきた遺伝子治療の足音 耳の難病に挑む」が,遺伝子操作に伴う倫理的な問題については「ゲノム編集ベビーの衝撃」が代表的だといえる。
セール期間:2020年11月25日18:00まで
2020年ノーベル物理学賞をもっと知るには
日経サイエンス
2020年11月号 / 100ページから
2020年ノーベル化学賞をもっと知るには
日経サイエンス
2020年11月号 / 101ページから