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知っておきたい 月経の科学( 2020-11-11 )


 科学には社会的な要因で立ち遅れている分野がまだまだ残っている。婦人病に関する研究が好例で,女性の健康維持にいまだに大きな影を落としている。

 「抜け落ちた視点 月経の科学的解明」(2019年11月号)は月経をめぐる昔ながらのタブーのために立ち遅れてきた研究の歴史を振り返るとともに,近年に進み始めた解明の取り組みをリポート。女性に寄り添った医学研究の重要性を訴える。「子宮内膜症 ようやく始まった解明」(2019年1月号)は女性の10%がかかる子宮内膜症にスポットを当てる。激痛と不妊を引き起こすこの病気の原因は長年の謎だが,よりよい治療につながりそうな研究成果も出始めている。

 女性の生理が意外な研究につながった例もある。学生寮で同室になった女性の月経周期が同調する現象「マクリントック効果」が1970年代に確認され,その後の研究で,これが女性たちの間で交換されている化学物質によって起こっていることが判明した。「匂いで伝える人間フェロモン」(2012年1月号)は人間が分泌するそうした化学物質を単離して生理的・心理的な作用を探る研究を解説した興味深い内容だ。

≪収録記事≫
2019年11月号「抜け落ちた視点 月経の科学的解明」  V. ソール=スミス(ジャーナリスト)
2019年1月号「子宮内膜症 ようやく始まった解明 」  J. ピンコット(フリーライター)
2012年1月号「匂いで伝える人間フェロモン」  D. ブラム(サイエンスライター)

[b]セール期間:2020年12月25日 18:00まで[/b]
知っておきたい 月経の科学
日経サイエンス
2020年11月号 / 103ページから