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あなたの植物愛をさらに育てる5本の記事( 2023-05-17 )
2023年7月号の特集「進化する植物愛」に併せ,植物に関連する興味深い話題を過去の掲載記事から5つ選んでお届けする。

「オークの進化史 北半球を席巻したドングリの森」はクヌギなど日本でもおなじみのコナラ属の植物の物語だ。オークと総称されるコナラ属は400種を超え,約60%がアメリカに生育している。オークが特にアメリカで爆発的多様化を遂げたのはなぜか。その進化史をゲノム科学の研究から読み解く。
「絶滅したハワイの花 マウンテン・ハイビスカスの香りを復活」は100年以上前に絶滅したハワイの花の標本から香り物質を作り出す遺伝子を回収・復元し,酵母の細胞に組み込んで香りを実際に再現したユニークな取り組み。現代のバイオテクノロジーが可能にした驚きの研究だ。
特集「進化する植物愛」では新種の植物が生まれつつある例を紹介した。そうしたダイナミックな進化を引き起こしている原動力は何なのか? 「多様性の源 複雑な生物を生む力」はこの点をコンパクトに整理して解説している。
「変化アサガオの歴史と遺伝学」は江戸時代後期に出現して現在も観賞用として人気のある「変わり咲きアサガオ」について,その歴史と変異のメカニズムを解説した記事。「ツュンベリーと江戸時代の植物学」は江戸時代に日本を訪れ 「フロラ・ヤポニカ」を出版したスウェーデン人植物学者ツュンペリーの業績を振り返った記事だ。後者は植物分類学者で植物文化史にも詳しい大場秀章氏(現・東京大学名誉教授)による解説で,日本の近代植物学黎明期を知ることができる魅力的な解説となっている。

セール期間:2023年6月23日18:00まで
オークの進化史 北半球を席巻したドングリの森
日経サイエンス
2021年3月号 / 074ページから
絶滅したハワイの花 マウンテン・ハイビスカスの香りを復活
日経サイエンス
2019年5月号 / 072ページから
特集:進化する進化論 変異
多様性の源 複雑な生物を生む力

日経サイエンス
2009年4月号 / 036ページから
変化アサガオの歴史と遺伝学
日経サイエンス
2001年9月号 / 070ページから
ツュンベリーと江戸時代の植物学
日経サイエンス
1997年2月号 / 104ページから